医療法人藤森医療財団 小国病院
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小国病院
〒670-0952 兵庫県姫路市南条2丁目23番地

出生前遺伝学的診断

出生前遺伝学的検査は通常の妊婦健診には含まれない検査です。高齢妊娠の全てに異常が起こるわけではなく、ほとんどは何事もなく経過します。一方で、ご心配をお持ちの方は異常がないことを知りえて、安心・充実したマタニティーライフをお送りいただくこともできる検査です。検査を受けるかどうかはご夫婦が決めていただくことになります。

小国病院では出生前遺伝学的検査として
1.クアトロテスト
2.NIPT
3.羊水検査
を行っています。

1.クアトロテスト(母体血清マーカー検査)

クアトロテストとは、母体の血液中の4つのタンパクを調べて、ダウン症、18トリソミー、神経管閉鎖不全症の疑いが強いかどうかを確率であらわすものです。この方法で確率が低いと診断されても、ダウン症でないということにはなりません。また、ダウン症である確率が高いと出たからといってダウン症かどうかは、羊水検査をしてみないとわかりません。染色体異常はダウン症、18トリソミー以外にも異常の種類はたくさんあります。羊水検査では染色体自体がはっきりするので他の異常も検出されますが、クアトロテストでは、ダウン症、18トリソミー、神経管閉鎖不全症以外の他の染色体異常については検出ができません。
検査方法

妊婦さんから血液を採取し、血液中の4つの成分(AFP、hCG、uE3、Inhibin A)を測定します。

結果

約3週間程度で結果が返ってきますので、この頃に当院産婦人科を受診していただきます。

2.NIPT

NIPTに関してはこちらをご覧ください。

3.羊水検査

羊水中には胎児の皮膚や粘膜などから剥がれ落ちた細胞が含まれています。羊水中の胎児由来の細胞から胎児の染色体情報や特定の遺伝性疾患の有無を調べるのが羊水検査です。
羊水検査は、妊娠16~19週(通常16~17週)のタイミングで希望があれば実施しています。
羊水検査による流産・破水のリスクは一般に、羊水検査の実施後に0.1~0.3%の確率で検査に関連する流産が起こるとされています。また、検査後の感染症(絨毛膜羊膜炎)の出現が、1/1000以下の頻度で観察されたといわれています。
羊水検査で異常がみつかった場合、染色体の異常や遺伝子の変異があることを示します。しかし、異常がみつからなかったからといって赤ちゃんが100%正常であることを保証する検査ではありません。

羊水検査を受ける場合

羊水検査を希望される場合は、受診時にその旨を医師にお伝えください。十分ご説明をさせていただき、日程を決定して同意をいただきます。

検査当日

当院での羊水検査は1泊2日の入院期間中に実施します。
超音波で胎盤の位置や羊水の量、赤ちゃんの位置や姿勢を良く確認します。羊水穿刺中も超音波で穿刺針の先端の位置が羊水中にあるかどうかを確認します。
お腹に細い針を刺して羊水を採取します。(約20ml程度)。羊水を採れる最細の針を使っていますので通常よりも破水のリスクは少なくなります。
検査後はNSTモニターをつけてお腹の張りがないか、赤ちゃんが元気かを確認します。異常がなければ翌日に退院していただきます。

結果

約4週間程度で結果が返ってきますので、この頃に当院産婦人科を受診していただきます。