医療法人藤森医療財団 小国病院
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小国病院
〒670-0952 兵庫県姫路市南条2丁目23番地

RSウイルスワクチン接種

妊娠中に接種するRSウイルスワクチンが当院で接種可能です。

RSウイルスとは

RSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)は、乳幼児の呼吸器感染症の主要な原因であるウイルスです。感染すると、発熱・咳・鼻水の症状が見られます。特に生後6カ月未満の乳児では重低酸素症・無呼吸・急性脳症の合併症を引き起こす可能性があります。最悪の場合、集中治療や人工呼吸管理が必要となり、命に関わることもあります。

RSウイルスの感染率と予防の必要性

RSウイルスは非常にありふれたウイルスであり、生後1歳までに50%以上、2歳までにほぼ100%が初感染します。生後1~2カ月の時点での入院発生率がピークとなるため、生後早期からの予防策が重要です。年間12-14万人の2歳未満の乳幼児がRSウイルス感染症と診断され、そのうち3万人が入院を要しています。

アブリスボ®とは

アブリスボ®は、妊婦さんに接種することにより、母体のRSウイルスに対する中和抗体価を高まり、その抗体が胎盤を通して胎児に移行することで、出生時から乳児のRSウイルスを原因とする下気道疾患(気管支炎や肺炎)を予防する母子免疫ワクチンです。

接種

妊娠24~36週の妊娠時に1回筋肉内注射で、接種週数は28~36週が望ましいとされています。ただし、接種後14日以内に出産した場合、移行抗体が十分でない可能性があり、有効性は確立していません。

効果

発症予防効果は妊娠24~36週での接種で約50%、妊娠28~32週での接種で約65%となっており、妊娠後期の接種が最も有効でありました。また、重症化予防効果は約80%となり十分な接種効果が期待できます。効果持続期間として上記の効果が生後6カ月まで持続しますが、6カ月を過ぎると発症予防効果は40%に低下します。

安全性

接種7日間の局所反応として注射部位疼痛40.6%、疲労46.1%、頭痛31.0%がありますが、プラセボ群と変わらない結果となっています。また、接種後1ヶ月間の重篤な副作用として、子癇前症0.8%、早産0.4%、切迫分娩0.3%とこちらもプラセボ群と変わりありません。
接種妊婦から出生した乳児に対する安全性として、アプガースコア1分後8.0、5分後9.0、10分後10.0(中央値)でプラセボ群と顕著な差はみられませんでした。

接種対象者

妊娠24週から36週の妊婦
(より効果的な接種時期は28週以降とされています)

接種費用

33,000 円 (税込み)

ワクチン接種を希望される方へ

現在、アブリスボは、お取り寄せで対応しています。
接種をご希望の方は、少なくとも3日前までにお電話または受付窓口まで在庫詳細・ご予約状況をお問い合わせください。